2021年6月17日

なぜ12年周期? マンション大規模修繕ガイドラインについて解説

皆さんはマンション大規模修繕には国土交通省が定めたガイドラインがあることをご存じですか?
マンション大規模修繕は一般的に13年~16年周期で行われることが多く、国土交通省のガイドラインではその周期の目安を12年程度としています。

大規模修繕はその名の通り、工期が長期間に及んだり、修繕費用が高額になったりするため、マンション居住者にとっては経済的にも住環境的にも大きな負担になりがちです。とはいえマンションの経年劣化は避けられないので、大規模修繕は必要不可欠です。
しかし初めての大規模修繕だと「なぜ必要?」「どんな工事をするの?」「どれくらいの期間・費用がかかる?」とわからないことだらけではないでしょうか?
この記事では、マンション大規模修繕を行う上で目安になるガイドラインについて解説します。

大規模修繕ガイドラインとは

大規模修繕ガイドラインとは、国土交通省が作成した「長期修繕計画標準様式」や「長期修繕計画作成ガイドライン」といった、マンションの大規模修繕に関しての目安となる既定のことです。
マンションの居住環境を快適に維持し、資産価値の維持・向上を図るためには、建物の経年劣化を定期的に修繕する大規模修繕工事を行う必要があります。
そのためには、大規模修繕を行うための具体的な計画や、修繕積立金を集めることは必要不可欠です。しかしこのガイドラインが作成される以前は、大規模修繕に関して一律に定める様式はありませんでした。そのため国土交通省は専門家を交え、大規模修繕工事の計画を作成するための様式やガイドラインを検討して作成したのです。

大規模修繕ガイドラインのポイント

・マンション管理組合が大規模修繕について理解し、比較検討ができるように「標準的な様式」を初めて策定
・項目漏れによる修繕積立金の不足を防ぐため、標準的な「推定修繕工事項目」を作成
・修繕積立金の将来的な引き上げ幅を少なくするため「均等積立方式」により修繕積立金の額を算出

このように大規模修繕については標準的な指標がなかったため、目安となるガイドラインが作成
されました。これによって修繕積立金不足を防いだり、バラバラだったフォーマットが統一され
たりと、マンションにおける大規模修繕がガイドライン制定前より行いやすくなったという経緯が
あります。
しかしこのガイドラインが作られたのは、平成20年(2008年)のことです。
10年以上前に作られたもののため、一昔前の古いものであるということは覚えておきましょう。

マンションの大規模修繕工事とは

マンションの大規模修繕工事とは「建物の全体または複数の部位について行う計画修繕工事」
と国土交通省が作成した長期修繕計画作成ガイドラインには記載されています。
築年数が経つことによりマンションのあちこちに痛みや劣化が出るので、これを全体的に修復す
る工事です。

マンションの快適な居住性を保ち、資産価値を維持するためには、定期的に行わなくてはいけま
せん。
もし大規模修繕工事を行わなければ、居住環境が悪化したり、資産価値が下がったりするだけでなく、居住者や周辺住民に危険が及ぶ可能性もあります。
例えば劣化して剥がれ落ちた外壁が落下すれば、大きな事故につながるでしょう。
加えて資産価値が下がれば居住者が減って、重大な欠陥があっても修繕費用が用意できなくなるかもしれません。そうなると一層の老朽化が進み、最悪の場合は人が住めない限界マンションになってしまうことも考えられます。

こうした事態を未然に防ぐため、定期的な修繕が必要なのです。
とはいえ、マンションには複数の居住者が何十戸と暮らしているため、一戸建てのように家の持ち主の一存で修繕のスケジュールや内容を決めることができません。
更に建物の規模が大きいため、劣化した部分をその都度何度も修繕するよりも、計画的に資金を貯め、まとめて全体を修繕した方が手間もコストも抑えられて合理的です。
そのためマンションの大規模修繕工事は、長期修繕計画を策定し、それに沿って実施されるのが一般的です。

大規模修繕工事で行われる主な工事内容

大規模修繕工事で対象になるのは、居住者全員に関係のある「共有部分」です。
例えば外壁やバルコニー、廊下、階段、手すり、屋上、エントランス(設備関係では給排水管やエレベーターなど)などが挙げられます。
また劣化部分を修繕するのはもちろんですが、工事のタイミングに合わせて、マンションの居住性や資産価値を高めるための改修工事が行われる場合もあります。
一般的に大規模修繕工事では、以下のような工事が行われます。

【外壁】

塗装壁の亀裂やタイルの浮き、剥がれを打診検査でチェックし、補修を行う。
⇒耐久性や防水性が回復。安全確保や見た目の美しさにつながる。

【シーリング】

目地やサッシ回りに施されているシーリング材は、紫外線などの影響で劣化するため、不良部のシーリング材を打ち替える。
⇒建物内への雨水の侵入を防ぐ。

【屋上】

屋上から雨水が建物内へ侵入するのを防ぐため、経年劣化している防水層の補修や防水シートの張替などの工事を行う。
⇒建物、室内への雨水の侵入を防ぐ。

【鉄部】

バルコニーや階段の手すりなど、錆びやすい外部鉄部の再塗装を行う。
⇒見た目と耐久性の両方が改善する。

【バルコニー】

バルコニーや廊下などの床も補修防水や、劣化が進んでいれば防水シートや塗膜防水工事を行う。
⇒コンクリートを守り、階下への雨漏りを防ぐ。

大規模修繕工事の内容は築年数で変わる

大規模修繕工事は定期的に行うものですが、1回目と2回目、それ以降では工事内容が少しず
つ異なってきます。

新築間もない段階で行う1回目の大規模修繕工事であれば、それほど劣化が激しくないため、基本的な内容だけで十分です。
しかし築20年以上経って行われる2回目の工事は、雨風や紫外線に晒され、劣化が進んでいるため、より踏み込んだ内容の工事が必要になるかもしれません。
更に3回目となれば劣化がより顕著に表れるだけではなく、玄関ドアや給排水設備なども更新すべき時期です。
また30年以上経過しているため、時代に合わせた設備へのグレードアップも必要となるでしょう。例えばオートロックや宅配ボックス、モニター付きインターホンを導入するなど、現在の居住性はもちろん、将来的に新たな住人が増えるように整備することも重要です。
大規模修繕工事は建物にとって大きな節目となるので、早いうちから備えておきましょう。

大規模修繕工事にかかる費用の目安

大規模修繕工事にかかる費用は、建物の規模や工事内容によって異なるため、一概には言えません。
ただし国土交通省が2017年に実施した「マンション大規模修繕工事に関する実態調査」によれば、1戸あたりの工事費の上下はありますが、平均100万円です。(1回目の大規模修繕工事)
これはあくまで目安ではありますが、これに住戸数をかけることで、工事費用の大まかな総額が算出できます。
例えば住戸数20戸であれば約2000万円、100戸であれば約1億円になり、修繕積立金もこの額が必要となるわけです。
外装専科では、建物の形状や専有面積、劣化度などで金額は変わってきますが、1戸あたりの平均工事費は税込みでも70万円台が中心です。

大規模修繕工事にかかる期間

大規模修繕工事は計画から着工まで、一般的に1~2年ほどかかります。
そもそもマンションの大規模修繕工事にかかる期間は「計画から着工まで」と「着工から工事完了まで」の2段階に分けられます。
大規模修繕工事は共用部分の工事のため、多くの居住性に影響が及びます。当然ながら居住性の同意なしでは進められません。
マンション管理組合としては居住性の同意を得るために、工事計画を作成し、説明会を開いて理解を得る必要があります。
この工事計画を作成するのに、大規模修繕ガイドラインが役立ちます。
ただし大規模修繕の施工管理方式や、パートナーとなる会社選びなどで意見が合わないと、なかなか着工まで進まないため、早めに計画をスタートさせることが大切です。

次に着工から工事完了までは、50戸以下の小規模マンションなら3~4ヶ月程度、50戸以上の大規模マンションであれば4ヶ月以上かかるのが目安です。
また着工後は一般的に建物周囲に組立足場が建ち、更に建物全体をメッシュシートで覆うため、居住者の生活には様々な制約がかかるでしょう。
組立足場の上を作業員が行き来するため、例えば洗濯物干しや窓開け、バルコニーの使用など、日常生活でのストレスの問題が挙げられます。
しかし外装専科では建物の形状にもよりますが、主に吊り足場(ブランコ・ゴンドラ)で施工するため、長期間設置したままの組立足場と違ってその日作業する箇所にだけ吊り足場を使い、メッシュシートもその工事個所が終われば取り外せるため、これらのストレスは大幅に軽減されます。

大規模修繕工事を行う頻度は12年周期が目安

大規模修繕工事を行う頻度は、一般的に12年周期が目安だと言われています。
ただしこの12年という年数は、法律などで定められた絶対的な決まりではありません。
国土交通省による長期修繕計画標準様式に「大規模修繕(周期12年程度)」といった記載はあるものの、「12年周期で行わなければならない」とは、どこにも書いていません。
また長期修繕計画標準様式は10年以上前に作られたもののため、最近のマンションにも同じように適用されるとは限らないという面もあります。
というのも、塗料の性能や施工技術が向上しているため、12年経ったからといって、劣化が著しいとは限らないからです。
そのため12年という年数はあくまで目安にし、建物の劣化状況などから大規模修繕工事が必要かどうかを検討するようにしましょう。
ただし平成20年(2008年)の建築基準法の改正により、「10年以上を経過した外壁がタイル仕上げの建物」は外壁の「全面打診調査」が必要になりました。
要はタイルを叩いて下地との浮きがないかを10年ごとに確認することが義務付けられた訳です。
打診調査をするにも当然費用がかかりますので、この調査の時期に合わせて大規模修繕工事を実施するのも一つの手です。
いずれにせよ12年ほど経てば建材の劣化や塗装の剥げなど、何らかの問題は生じやすくなるため、大規模修繕工事を行うかどうか検討する必要はあるでしょう。

大規模修繕ガイドラインはあくまでも目安

大規模修繕ガイドラインは、標準的な目安を定めることを目的として作成されています。
そのため「ガイドラインに沿わなければならない」というものではなく、「ガイドラインに沿うと進めやすい」というものです。
大規模修繕ガイドラインはあくまでガイドラインなので、工事を行う際の目安として考えましょう。
実際には個々の建物の劣化具合から、マンションを修繕すべきかどうかを考えることが大切です。

マンション大規模修繕は「外装専科」にご相談を

マンションの大規模修繕は、一般的に12年周期を目安に行われます。
しかし現在では建材の性能や施工技術の向上から、必ずしも12年で行う必要性はないと言われています。とはいえ、それでもマンションは経年により劣化はするため、いずれ必要になる工事です。

安全かつ快適に暮らすために、大規模修繕工事は欠かせません。とはいえ施工業者は星の数ほどあるため、どこに任せればいいかわからないでしょう。

そんな時は、マンション大規模修繕かけこみ寺の「外装専科」にお任せください。
ガイアの夜明けやワールドビジネスサテライトなど、様々な番組やメディアで紹介されました。
外装専科はマンション大規模修繕に特化しており、長年の経験を踏まえて不要不急や過剰な工事を仕分けてご提案しています。
また管理組合様から直接受注し、業界特有の下請け構造などを排除して中間マージンをカット。
更に足場費用も先述の吊り足場を多用することで、大幅に抑えられるため、一戸あたりの平均工事費は70万円台(税込)と、一般的な平均価格を大きく下回ります。

大切な修繕積立金を無駄にしないので、浮いた費用でエントランスや駐輪場のリフォームなど、資産価値を高めるプラスアルファの工事が可能だったり、次回の大規模修繕工事に向けて積立金を温存出来たりします。

まずはお気軽にご相談ください。